「蒔かぬ種は、生えぬ」
うちの子、「やる気」が無いのです / 勉強する目的がわかっていないのです
幼児や小学生のお子様をお持ちのお母様方から、こんなご相談を受けることがあります。
安心してください。それは普通というか、当然です。
だって、子供なんですもの。当たり前の事です。
例えば、小学校受験、中学校受験をする子供さんならば
○○小学校、あるいは○○中学校へ受験、あるいは合格のように
明確な目標があるので「やる気」も「目的意識」を持つお子さんもいるでしょう。
でも「将来の為、大人になって困らないように」などの
子供さんからすれば遠い未来の、しかも漠然とした目標を示されても
ピンと来ないのは当然の事です。
「英語が(他の事柄でも)必要だとわかるのは、困った経験したから・・・」
大人が「英語」あるいは他の科目でも、勉強しないと困ることを
理解しているのは、自身が困った経験をしたことがあるからです。
人生経験のない子供は、今困っていないのですから
「勉強しないと困るんだよ」と言ってもわかるはずないのです。
「英語が話せたらこんなにいいことがあるんだよ」
具体的なベネフィットを子供に示す
「ベネフィット」とはマーケティング用語で
お客様が商品から得られるメリットとのことを指します。
受験や就職で困るといっても幼い子供にはその経験がないので
それをイメージするのは難しいです。それよりは同じ経験のないことでも
例えば、「英語が話せたら、パイロットになれるよ。」とか「CAになれるよ」
あるいは「外国にいけるよ」のように子供がイメージしやすい素敵なことを
伝えてあげる方が有効です。
子供の「やる気」は「木」と同じで「種」無くして生えることはない
痩せた土地に木が生えないように、子供の「やる気」も
ご両親、ご家族、先生など、周囲の大人が「やる気」の種をまき
水や肥料(褒める、応援する)を与えないと育ちません。
そして「やる気」を大木に育てるには、成長に必要な期間待つことが最も大事です。
「焦らせる、比較する、強制する・・・」ことで、大木に育つはずの木を
切ってしまうことがないように
子供という若い木を、周囲の大人が、時に太陽になり日陰となり、水や肥料を与え
大木となるその日を楽しみに見守っていけたらいいなと思います。
私も生徒たちの良い肥料になれるようにこれからも精進していきたいと思います。